真面目な彼はCB50
高校生の頃、仲の良かった友達がホンダのCB50に乗っていました。当時の私はヤマハRZ50でしたが、2ストロークバイクが全盛の時代に4ストロークのCB50に乗っていた彼。今では県庁に務めていて結構なお偉いさんになっているらしい。
真面目な奴だったからなあ。CB50のイメージにピッタリ合いますね。
CBのエンジンが不調
ある日の事、CB50のエンジンがかからないらしく、しきりにキックしている友人。
「どうした?押しがけして見たら?」
押しがけとは、下り坂などを利用してエンジンをかけるやり方です。
昔のバイクはインジェクションではなくキャブレターだったので、寒い時などはチョークを引いてからキックをします。しかし、チョークを引いたまま何度もキックをすると濃い生ガスがエンジン内(燃焼室)にいっぱいになってしまい、点火プラグが濡れてスパークしなくなってしまいます。
するといくらキックしてもかからなくなってしまうのです。(カブっちゃった!と言います。)
単気筒の50ccですので簡単に出来る解決法として、点火プラグを抜いて軽くキックをして、濃い生ガスを追い出してしまう事。次に点火プラグをライターで炙って乾かして戻してあげれば大抵は始動出来ます。
でも、都合良くプラグレンチを持っていなかったら「押しがけ」をすればそのうちかかるものです。
なので「押しがけをしてみ?」と言った私です。
ところが、彼は押しがけを知らなかったみたいです。
バイクを押し始めて跨ったのは良いのですが、スルスルと走りながら「キックを始めたのです。」
あれ?そうか「押しがけ」を知らなかったのか。
押しがけのやり方
下り坂を利用すればよりやりやすくなります。
1・キーはオンにしたまま。
2・ギヤは2速に入れる。
3・クラッチを握ったまま下り坂を利用してバイクを押す。(平地でもできますが疲れま。)
4・ある程度速度が乗ったら跨る。
5・後輪に体重が乗っかるように座る。
6・クラッチをスパッとつなぐ。
すると、後ろタイヤの回転がクラッチを通してエンジンにつながり、強制的にエンジンを回転させる事ができます。
ギヤが1速だとクラッチを繋いだ時にタイヤがロックしてしまってエンジンを回しにくいです。また、抵抗が多くて押すのに疲れます。2速または3速が良いでしょう。
カブってしまっている時はアクセルは開けないようにします。
この方法でエンジンをかける事が出来るのはギヤのバイクです。遠心クラッチの自動変速バイク(スクーター等)は押しがけできません。
またギヤのバイクでもバッテリーが完全にスッカラカラに上がっているとエンジンを始動できません。(大昔のバイクはバッテリーが上がっていても押しがけできましたが、最近のバイクはダメです。インジェクションが動きません。またキャブレターのバイクでも電気系統が動かないため押しがけできません。)
セルを回してカチカチと少しでも反応があれば押しがけでかかりますが、完全にバッテリーが上がって無反応な時は無理です。素直にバッテリーを充電するか、ジャンピングでセルを回しましょう。
ちなみに、ギヤの車でも同じように押しがけができます。
普段のメンテナンスが大事
当時、CB50の彼に「正しい押しがけ」のやり方を伝授して無事にエンジンがかかったと記憶しています。
おそらく彼は全くメンテナンスをしていなかったのだろうと思います。
時々点火プラグを抜いてワイヤーブラシでクリーニングするとか、電極の状態を見て新品に交換しておくとか。これだけでも寒くなってエンジンのかかりが悪くなる事を避ける事が出来るのです。
当時高校生だった私ですが、親父が車やバイクから農機具まで行う整備士を生業としていた事もあって、当時の愛車RZ50も自分でシリンダーヘッドを削って圧縮比を上げたり、ポート研磨やシリンダーヘッドの鏡面仕上げなどを行って楽しんでいました。
最近になってボロボロのLXR80Rを仕入れて来ました。エンジンがかからない状態だったので一通りの整備をして「押しがけ」でエンジンをかける時にCB50の友人の事を思い出したのでした。
普段のメンテナンス忘れずに。






