たった10ccされど10cc
散々悩んだけれど、やっぱりボアアップ後の2ストロークエンジンの力強さの魅力に勝てず、60ccのピストンとシリンダーを組んでAF-27型ディオフィット「林道激走仕様」を作りました。

いきなり完成写真をご覧ください。またしてもMS-06ザクⅡをイメージして全塗装してあります。塗装の過程はまた後日アップします。
※60ccになってしまうので50ccのオフロード耐久レースには出場できませんが、それでも良いからパワーを体感したかったのです。
追記:焼き付いた
後日焼き付いてしまいました。もう一回購入しましたがまた焼き付いてしまいました。ついにAIRSALのアルミメッキシリンダーを購入しました。
こちらからご覧ください。
AIRSALアルミシリンダーボアアップキットレビュー「AF27」
60ccボアアアップキット取り付け手順
排気量を何ccにするか?こちらも悩んだ末、クランクや駆動系に負担の少ないであろう60ccにすることにしました。購入はアマゾンです。
数あるキットの中でも一番安い物を選びました。おそらくポン付けは無理で、多少の加工は覚悟の上での購入です。
※追記 二個購入しましたが焼き付きました。これも勉強になりましたが、安物はダメですね。
44mmピストン
左の黒いのが39mmの50ccピストンで、右の新しいのが44mmの60ccピストンです。
並べてみると大きさの違いがわかりますね。重量を測るのを忘れてしまいましたが、ピストンが大きくなると重さも増えるはずです。70ccや80ccまで大きくすると、クランクのバランサーとの差が大きくなってしまって振動が大きくなり、結局高回転までスッキリ回らないエンジンになってしまうとも言われます。
一度どんなもんか行ってみても良いと思いますが、今回は安全パイを取って60ccです。
シリンダーを塗装
新品のシリンダーは当たり前ですが錆も無く綺麗な状態です。
今は錆びはどこにも浮いていませんが、しばらく乗っていると冷却フィンが錆びだらけで真っ赤になってしまいます。錆びの熱伝導率はとても悪いので冷却効率が落てしまうのです。
そこで、シルバーの耐熱塗料を吹き付けて錆びを防止したいと思います。これが正解かどうかは正直わかりませんが、錆びだらけになってしまうよりはマシなのでは?と思います。
※お金があればアルミシリンダーを買うか、ガンコート塗装に出せば放熱効果は絶大なのですが…。
パーツクリーナーで冷却フィンに付着している油を落としてからマスキングテープで中に耐熱塗料が入らない様にします。すでに錆が出てしまっているシリンダーはサンドブラスターで錆を落としてから施工した方が良いでしょう。
耐熱塗料はクレの耐熱塗料シルバーを選びました。
吹き付け3回で仕上げました。塗装面は綺麗なものです。丸一日置いてから次の作業に入りました。
本当だったら釜に入れて200℃で1時間焼けばガッチリ硬化するのですがそんな釜は持っていません。オーブンでも良いですが、パンを焼く物なので奥さんに怒られてしまいます。
取り付けてからエンジンを回してエンジンの発熱で硬化させるとしましょう。
それまでは取り扱い注意です。表面は乾燥していても、ぶつけたり引っ掻いたりすると簡単に傷になってしまいます。
バリ取り作業
まずはシリンダーのポートを指で触ってみます。やはり引っかかりがあるため角を落とす必要があります。
1000番の耐水ペーパーを巻いてコスコスしました。指に巻いても良いです。
指で触って引っかからなくなるまで各ポートを擦りました。
シリンダーの下の方も念入りにバリ取りをしました。
ピストンも頭やリングのハマる溝を磨いておきましょう。
ピストンのスカートの部分も磨きましょう。
ピストンピンの入る穴も、とにかく指が引っ掛かる場所はペーパーがけをしておきます。
※シリンダーとピストンのバリ取り&面取り磨き作業は大事です。これをサボるとすぐにカジって傷になってしまいます。
ピストンリングをはめる
ピストン磨きが終わったらパーツクリーナーで綺麗にしてからピストンリングをはめます。
2ストエンジンオイルをたっぷり塗ってからピストンリングをはめます。
最初に下の段のちょっと太いリングから。おっとその前に、薄っぺらいバネみたいなリングを入れておきましょう。太いリングを中から広げてシリンダーにより密着させる役目があるらしいです。
ただ、50ccのピストンを組むときは付属していても入れていません。50ccだとあまり効果が無いと言われています。入れても入れなくても大差無いです。
しかし、今回は60ccだしせっかく付属しているものだから入れてから下のリングをはめました。
上のリングはちょっと細目のリングです。
上から被せる様にしながら広げて入れれば大丈夫です。割れちゃうんじゃないかと心配しますが、横に広げるのは強いみたいで大丈夫です。今まで一回も割れちゃうことはありませんでした。
ピストンリングがハマる溝の中に一箇所だけ飛び出しているボッチがあります。ここにリングの合わせ目を合わせてからシリンダーにはめます。
上下のリングでボッチの位置が違いますので注意しましょう。
コンロッドにピストン装着
これは50ccのピストンを外した時の写真ですが、クランク内にピストンピンを止めているリングを落とさない様にウエスを穴に詰めてから作業しましょう。
こちらは新しいピストンです。純正のリングはただの丸でやりにくかったのですが、ボアアップキットに付属していた物は「の」字型をしていましたので作業が楽でした。
ニードルベアリング(ピストンとコンロッドの間に入るベアリング)にもたっぷり2ストオイルを塗ってから入れましょう。
シリンダーのセット
いよいよ新しいピストンの上に新しいシリンダーを被せます。
その前に、新品のガスケットを入れるのを忘れません様に。古いガスケットが残っていたら綺麗に落としてから装着しましょう。
シリンダーの内部とピストンにたっぷりと2ストロークエンジンオイルを塗ってから、ピストンリングの切り欠きをボッチに合わせて指で押しつぶしながらシリンダーを被せます。
一人で行うのは大変なので手伝ってもらうと良いでしょう。
私は一人で行っていてピストンとシリンダーの間に指を挟んで出血してしまいました。
うまくハマりましたがここで問題発生。
ヘッドのガスケットが使い物にならない!箱に入った状態でシリンダーに押しつぶされていて曲がっていたのです。
指で伸ばしてみましたがこれじゃあダメだ。
※結局50ccのシリンダーに付いていたガスケットを使いました。(ちょっと径が小さいですが使えます)
安いからとはいえ、梱包の仕方をもうちょっと考えてほしいものです。使えなければ意味がありません。
冷却効果アップの方法
さて、50ccが60ccになって「たったの10ccじゃんか!」と思われるかもしれませんが、20%も排気量が上がっているのです。発熱量も確実に上がるため、熱対策は必ず行わないとダメです。
熱対策その1 シリンダーヘッドのフィンに穴開け加工
お金がかからない方法としては、シリンダーヘッドの冷却フィンに無数の穴を開けて表面積を増やし、放熱効果を少しでも上げようという方法があります。
ひたすら穴を開けまくります。
ちなみにこれは他のDioに施したシリンダーヘッドの穴です。
こんな感じでいっぱい穴を開けておくと多少は放熱効果が上がります。
強化冷却ファンで風量アップ
次に行うのが冷却ファンの交換です。こちらは2,000円位費用がかかりますが確実に風量がアップします。
KN企画さんで出しているAF27-28 AF34-35に使える冷却ファンです。羽の大きさがギリギリまで大きくなって枚数も増えているため効果あります。
軽量化のためネジは2箇所で止めます。
せめて冷却ファンだけでも交換しましょう。
燃料タンクにも2ストエンジンオイル
更に、焼き付き防止と潤滑を兼ねて燃料タンクにも「カストロールパワー1レーシング」を100:1の割合で混合したガソリンを給油しました。
オイルタンクにも「カストロールパワー1レーシング」を入れ、「ダブルカストロール混合燃料」で行きます。
燃料調整を濃く
例えば、標準のメインジェットの番数が75番だったら82番とか85番を入れて燃料が濃い状態にしてあげましょう。ちなみに85番以上だとカブり気味で気持ち悪いので85番で行きました。
※標高や気温や季節によっても変わってきますし排気量によっても変わってきますので参考程度に考えてください。
ボアアアップして吸気量も増やしたのでメインジェットの番手を少し上げて慣らしを行いました。
70ccや80ccならパイロットジェットも大きくしてあげないとダメですね。今回は60ccだったのでメインジェットだけで何とかなっていますが、それでも手間がかかる燃料調整の作業をおこなわないといけません。
慣らし運転
シリンダーとピストンが馴染むまで、最初の100kmは最高速度は30km〜40kmほどに抑えます。ちょうど燃料タンクの混合ガソリンも終わるでしょう。
次の100kmは普通にガソリンを入れて、最高時速50km位まで出しても大丈夫かな。また燃料調整かあ。
まあ、200kmも走れば普通に走る分には良いでしょう。
500kmを超えたら全開にしてみようかな。先は長いなあ。
こんな感じで私のDioFit「林道激走仕様」のボアアップは完了しました。
ちなみに100km超えたところで我慢できずにオフロードコースを走ってしまいました(笑)調子良いですよ。
50ccのオフロード耐久レースに出場しているAF27スーパーディオよりも余裕で速いです。
更に、林間セクションも走ってしまいました。
この林間セクションは、50ccのオフロード耐久レースに出場しているAF27型スーパーディオではまともに走れなかったコースです。たった10ccのアップでも余裕で走れる様になってしまいました。
恐るべしボアアップの効果!
今回使った主なパーツは以下のとおりです。
安価なボアアップキットはこちら。
アクセルひねると軽くフロントが上がってしまいます。(後日焼き付きました。)
後日こちらを購入しました。さすがにAIRSAL社のアルミメッキシリンダーです。
軽量強化クーリングファンはこちら。
フューンフューンとターボのようなカッコイイ音になります。
2ストロークエンジンオイルはカストロール。
エンジンの回り方がスムーズになりますし、安心感が違います。
AIRSAL社のアルミメッキシリンダーのレビューはこちらです。
AIRSALアルミシリンダーボアアップキットレビュー「AF27」
オフロードバイクのあれこれはこちらからご覧ください。





























